こわれたけど 元どおりか

雨の日の花火

柵を乗りこえて

漂う湿った空気を嗅いで

雨の花火

 

鈍く飛んだぼくのボールが

バイクが遠ざかる 様に重なる

とても眩しくて

コントロールがむずかしいな

それでも3度目の ボール投げ

 

家を離れて

白いシーツの布団で眠る

胸が苦しみますように

 

ガラスの屋根に 枝が擦れて

泳ぐあのこの背中に 影を動かす

キレイだな

大切なぼくの時間を

浸かる水は温くなる

風が ここには

入らないんだ