のっぺりとした月夜を
ぼくは 今 ひとりで歩いている
こんなにも なんでもない気持ちが
ずっと続けばいいのに
アタマからすっぽりと 湿り気に包まれて
ぼくは 今 川の側
死んでしまいたいのと
ずっと生きていたいのとで
胸がいっぱいになる
空と地面とをつなぐ ぼくの気持ち
好きだった人の言葉を思い出す
のんきなもので 余裕なもので
あまりにも素敵な世界だから
暮れきらない夕空のあと
ちゃんと夜はやってきた
これ以外に何があるの?
いろんなこと 思い出しちゃうんだ
いろんなことに 期待しちゃうんだ
白ぼけた月
アタマからつまさきまで 今 じっとりと感じている
のんきなもので 余裕なもので
あまりにも素敵な世界だから