空気の部屋に再び閉じこもり
思い出せる限りのことを思い出す
沈み込んで浮かんでいたい夜と
ぼくらが待つ朝方

耳の中で心を陶酔させて
痛みはもう充分
そんな気持ちもなきにしもあらず
窓の外ずっと見ていたの
体勢は低くにじみよる
逃げていたのは こちら側で
追っていたのは そちら側で
焼却炉の煙突も
まあまあ空に突きささり
前なんか見ていない 後ろの気配には
いつだって神経が高ぶる
誰がこんな気持ちにさせたの?
たぶんそれはぼくのせい

いつも晴れていた空は
不安も不満も硬くなったカオも
ぜんぶ形どっていた
バカもぶっとんだ精神も
背たけそろえて閉じ込められた
ぼくはただ らせん階段のてっぺん目指す
夕方をつかまえて夜を呼び出す
はやくはやく ぼくの姿を見えなくしてくれ
10年前のきみたちに憧れて
10年後のぼくたちは苦労している
せめて月夜を3分の2
純粋な目玉を2つずつ

手に入れられる時間は案外長いよ
川の流れも雨の日々もぼくのもの
サイゴのサインを飛び越えて
その先へ行く
もどることも進むことも
とても素晴らしい
ゆっくりとひとつずつも 唐突にあせる気持ちも
とても素晴らしい